失敗しないウエイトシューズの選び方

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皆さん、こんにちは!We Lift Weightsのジャンボです。
今回の記事はウエイトリフティング用のシューズについてです。失敗しないウエイトシューズの選び方を皆さんにお伝えしたいと思います!

ウエイトリフティングを始めるために靴を買いたい!でもどれを買えばいいのか分からない!

このようなお悩みをお持ちの方は是非最後までこの記事を読んでみてください!

ウエイトリフティングシューズとは何か

「そもそもウエイトリフティングシューズって何?」

ウエイトリフティングシューズはこの写真のように硬いヒールがあるトレーニングシューズです。使用されている素材も特殊で、頑丈さと安定感を重視して作られています。ざっくりとですが、ウエイトリフティングシューズを履くメリットとデメリットを下に書いておきました。

メリット:
・安定感が優れている
・丈夫な素材で作られている
・ヒールが高いためスクワットの姿勢を取りやすい
・丈夫な作りであるため長持ちする(※ブランドによっては長持ちしない製品もあります)

デメリット:
・普通のトレーニング用スニーカーより重い
・走る運動には向いていない
・長時間履けるほど快適ではない


ウエイトリフティングシューズを買う時に何を見て決めるべきか

僕がオススメするウエイトシューズを皆さんにご紹介する前に、まず「何を基準に買うべきか」というのをお伝えしたいと思います。ウエイトシューズは基本的に15,000円から25,000円程度します。軽い気持ちで買えるものではありません!自分のトレーニングのための長期的な投資だと考えるべきです。では、ウエイトシューズを決める際に確認するべき5つの点を見ていきましょう。

1.ドロップ(つま先とかかとのソールの厚さの差)
ウエイトリフティングシューズを選ぶ際に見なきゃいけないのは単純にヒールの高さではなく、「ドロップ」です。ドロップはつま先とかかとのソールの厚さの差であり、シューズを履いてしゃがんだりする時に関わってくるのはドロップです。
ウエイトリフティングシューズのドロップは基本的に20mmです。これは普通のトレーニングシューズやスニーカーに比べて非常にドロップが高いです。特にヒールに履きなれていない男性の方々は最初に履く時違和感を感じると思います。

何故ウエイトリフティングシューズはヒールが高く作られているのでしょうか。

ヒールが高いことによって:
・上体をまっすぐ立てたまま深くしゃがむことができる
・重心を足の中心に保ちやすい
・足首や骨盤回りの柔軟性が足りなくても深くしゃがむことができる

特に足首の柔軟性があまりよくない人は最初ウエイトシューズを履くときに皆さん口をそろえて「しゃがみやすい!」と言います。

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どれくらいのドロップを選ぶべきなの?

先程言った通り、20mmのドロップがスタンダードです。ですが、メーカーによっては15mm~25mmまであります。僕が知っている限り、ほとんどのメーカーが20mmと22mmでウエイトシューズを作っています。例えば、多くの選手が愛用しているNIKEのロマレオスシリーズは全て20mmのドロップになってます。また、あの有名な山本俊樹選手が愛用していたReebokのレガシーリフターは22mmのドロップになってます。


こんな方には22mm~25mmの高めなドロップをオススメします。
・足首と股関節周りの柔軟性が乏しい
・背が高くてスクワットの動作が苦手
・脚の長さが胴の長さに対して長い方だ


こんな方には20mm以下の低いドロップをオススメします。
・足首と股関節周りの柔軟性に特に問題ない
・スクワットの動作は自分にとって割と自然である
・脚の長さが胴の長さに対して短い方だ


2.重さ(安定感)
ウエイトリフティングシューズはわざと重くて頑丈な素材でできています。特にヒール部分の素材は脚の力が床によく伝わるように硬くて重い素材で出来ています。例として、クロスフィッターの方に人気なReebokのレガシーリフターは600gram近くあります。これはシューズとしては非常に重い方です。ジョギング用のスニーカーが大体280gram程度と言われています。つまりレガシーリフターは一般のスニーカーの倍以上の重さなのです!「重すぎるんじゃない?」と心配しちゃう方もいると思いますが、ウエイトリフティングは基本的に瞬間的に激しい動きをするスポーツですので長時間走ったり靴を履いた時の身軽さは関係ないです。
わざわざ普通のトレーニングシューズより重く作ってあるのはそっちの方が安定感があるからです。と言っても、「重ければ重いほどいい!」というものではないです。シューズが逆に重すぎてスナッチやクリーン&ジャークの技術に支障がでると訴える人も少なからずいます。


こんな方には重いウエイトリフティングシューズがオススメです:
・とにかくスナッチとクリーン&ジャークで自分の限界重量を挙げたい。
・スクワットやクイックリフトをする際に安定感が欲しい。地に足がついてる感覚が欲しい。


こんな方には軽めのウエイトリフティングシューズがオススメです:
・主にクロスフィットをやっていて、クイックリフトを高レップでやらなきゃいけない。
・ウエイトシューズを履いてトレーニングする際も身軽に動き回りたい。


3.頑丈さ
先程も言いましたが、ウエイトシューズが重い理由の一つは硬めで頑丈な素材がたくさん使用されているからです。ウエイトシューズの値段が高いのもこれが主な原因です。スナッチやクリーン&ジャークでは足を激しく動かさなきゃいけないため、頑丈な素材で作られていないと長持ちしません。また、足にしっかり固定されていないと思い通りにスナッチとクリーン&ジャークができないこともあります。
これが一般的なウエイトシューズの構造です。

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傾向として、ヒール周りとストラップ部分が硬い素材で作られており、トゥ周りの部分が柔らかい素材で出来ています。メーカーによっては使ってる素材も部位によって異なるので全体的に硬いシューズと柔らかいシューズがあります。僕は個人的にトゥ部分が少し柔らかいウエイトシューズが好きです。もちろん人によりますが、トゥ部分が硬すぎると僕はスプリットジャークをする際に後ろ足に違和感を感じます。

4.形
皆さん既にご存知かと思いますが、全てのシューズ(ウエイトシューズに限らず)は形が若干違います。例えば、欧米人向けに作られているスニーカーは細く作られています。東洋人は欧米人に比べて足幅が大きくて甲が高い人が多いです。僕の場合、足幅はそんなに広くないのですが、足の甲がかなり高いためいつも大き目のサイズを履いています。
ウエイトリフティングでは硬い素材で出来ている靴を履いて激しい動きをするため、形が合っていない靴を履いていると痛くなる場合があります。僕はあまり気になったことはないのですが、知り合いで「作りが細すぎて小指が痛くなった」と言う方も何人かいました。

5.デザイン
時代はインスタ映えです。どんなに性能と履き心地が良くても人々は「ダサい!」と思ったものは身に着けたくないのです。そう、我々はみーんな映えに支配されて生きているのです!僕もそうです(笑)。あと、自分がかっこいい、かわいいと思ってる靴を履いてトレーニングすると楽しいですよね!
もちろん、ウエイトシューズを買う際にはデザインより上記の4点を優先するべきですが、だからと言ってデザインのこだわりを捨てる必要はありません!僕はどちらかというとおしゃれ重視なので少しサイズ感が合っていなくてもデザインに惚れてウエイトシューズを買っちゃう時が多いです。(笑)


WLWジャンボがオススメするウエイトシューズ

皆さんお待たせしました。これから僕がオススメするウエイトリフティング用シューズのリストをお見せします。

1. Nike ロマレオス 3XD

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ヒールドロップ:20mm
重さ/安定感:サイズ28㎝で480gram程度(硬いインソールの場合)
ロマレオス3XDの重さと安定感は「普通」です。ロマレオス3に比べると重いです。やわらかい方のインソールを入れると若干軽くなります。
頑丈さ:頑丈
形:やや細い
デザイン:⭐⭐⭐
オススメ度:⭐⭐⭐⭐⭐
コメント:
ドロップの高さも普通。重すぎず軽すぎず。デザインも特に派手ではない。値段もウエイトシューズとしては普通。いわゆる「スタンダード」なウエイトリフティングシューズです。僕が今最も愛用しているウエイトリフティングシューズがこのロマレオス3XDです。僕が好きな持田龍之輔選手(109㎏級)やJin YunSeong選手(102kg級)もこの靴を使っています。一つ注意点ですが、ロマレオス3XDはロマレオス3とは全くの別もんです。ロマレオス3は壊れやすい素材でできていて、3XDに比べて安定感もない、スッカスカのシューズです。僕も買って2ヵ月でタンの部分がちぎれました。

2. Nike ロマレオス 4

ヒールドロップ:20mm
重さ/安定感:サイズ28㎝で575gram程度
ロマレオス4はウエイトシューズの中ではかなり重い方です。結構ずっしりしていて物凄く安定感があります。
頑丈さ:とても頑丈
形:細い
デザイン:⭐⭐⭐⭐
オススメ度:⭐⭐⭐⭐⭐
コメント:
あの山本俊樹が321㎏スクワットした際に使用したシューズです。仕様は3XDとほぼ変わりませんが、どちらかというとロマレオス2に近いシューズです。3XDがストラップ1つに対して、4はストラップが二つ付いています。また、3XDより90g以上重く作られています(サイズにもよる)。つまり、3XDとほぼ同じだけどより安定感が増しているシューズということになります。
デザインも素晴らしい!素材もかなり頑丈にできているのですが、形の作りがかなりかっこいいです!ただ...ロゴの主張が激しすぎてそこがどうしても好きになれないです。ロゴの主張がもう少し控えめだったらデザインのところで星5つでした。


3. Reebok レガシーリフター /レガシーリフター2

ヒールドロップ:22mm
重さ/安定感:レガシーリフター2のサイズ29㎝で660gram程度
レガシーリフターはかなり重いシューズです。そのため、安定感もばつぐんです。
頑丈さ:とても頑丈
形:広い
デザイン:⭐⭐⭐⭐
オススメ度:⭐⭐⭐⭐⭐
コメント:
レガシーリフターとレガシーリフター2はデザインが少し違うだけで正直全く同じシューズです。重さも大きさも形もドロップも同じなので、「2の方が1より性能がいい!」とかは特にありません。片足にレガシーリフターを履いてもう片足にレガシーリフター2を履いて練習できるくらい同じです。
ロマレオスよりは広い作りになっていてアジア人が履いても狭く感じることはないと思います。ドロップは少し高めの22mmになっています。「25mmのドロップは高すぎるけど、20mmは柔軟性的に厳しい」と思っている方にオススメなのが22mmのドロップです。
デザインも非常に良いです。サイドプロファイルが特にいいですね。ロゴと靴の形がいい具合にシンクロしています。個人的にはレガシーリフターより2の方がかっこいいと思います。ただ....やっぱりこのシューズもロゴの主張が激しい!ストラップ部分に2つ、ヒールスタビライザーに2つ、タンに1つ、サイドに1つ、ヒールカウンターに1つ...合計でロゴが7個入っている!シューズ一個で7個!多いよ!!こんなにいる!?一足で14個だぞ!!個人的にはサイドとタンの2つでよかったのではないかと思っています。もしロゴの主張がもう少し控えめだったらデザインのところに星を6個つけているところでした。

4. Adidas アディパワーウエイトリフティング2

ヒールドロップ:20mm
重さ/安定感:サイズ28㎝で480gram程度
アディパワーのの重さと安定感は「普通」です。
頑丈さ:普通
形:普通
デザイン:⭐⭐
オススメ度:⭐⭐⭐⭐
コメント:
物凄くフレキシブルな素材でできているシューズです。特にトゥ部分とアッパーはふにゃふにゃです。ウエイトリフティングシューズは硬くて重い素材で作られているケースが多いですが、アディパワー2は柔軟な素材で作られているため履き心地がかなり良いです。感覚としては普通のスニーカーに硬いヒールを取り付けた感じです。高重量のスナッチやクリーン&ジャークにはお勧めしませんが、クロスフィットをやっている方には結構向いていると思います。

5. Adidas Leistung. 16 II

ヒールドロップ:24.8mm
重さ/安定感:サイズ27.5㎝で502gram程度
ライスタンの重さと安定感は「普通」です。
頑丈さ:頑丈
形:普通
デザイン:⭐⭐⭐⭐⭐
オススメ度:⭐⭐⭐⭐
コメント:
ヒールがかなり高いウエイトリフティングシューズです。柔軟性が乏しくて、ヒールが高くないと深くしゃがめない人たちにお勧めするシューズです。僕もウエイトを始めたばかりのころは足首と股関節周りが硬すぎてこのシューズを履いていました。
ヒール部分は非常に安定していますが、トゥ部分はフレキシブルで使いやすかったです。あと、アディダス特有のBOAシステムを使用しており、靴紐を毎回結ばなくてもOKというのが非常に楽でした。

6. Asics ウエイトリフティング727

ヒールドロップ:20~25mm (カスタマイゼーション可)
重さ/安定感:サイズ27.5㎝で440~460gram程度(詳細はコメント参照)
頑丈さ:とても頑丈
形:広い
デザイン:⭐⭐⭐
オススメ度:⭐⭐⭐⭐⭐
コメント:
40年間変わることのない不動のAsics。ガチでウエイトリフティングをやるならASICSです。昔、日本ナショナルチームのために作られたAsics唯一のウエイトリフティング専用のシューズです。アジア人向けに作られているので、トゥ部分で窮屈な感じも全くありません。ヒール素材は木で作られているため、プラットフォーム上でスナッチやジャークをするたびに「スタァーン」と気持ちい音が鳴り響きます。今やほとんどのメーカーが木材ヒールではなく硬いプラスチックヒールを作っています(木材はコストが高い)。ただ...シンプルに値段が高いです。カスタマイゼーションすると更に高くなってしまい、5万円以上します。他のウエイトシューズが2足買えちゃう値段ですね。あと、僕が個人的にAsicsを履かないのはガチすぎるからです。Asicsを履いてジムに行くとガチガチのウエイトリフターだと思われそうで恥ずかしいんですよね(笑)。扱える重量とフォームがもう少しよくなったらAsicsを履いてみようかなと思います。

皆さん、いかがでしたでしょうか?どのウエイトリフティングシューズを買うか決まりましたか?安い買い物ではないのでたくさん悩んでから買うべきだと思います!

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